カールフレッシュ〜10度の重音を弾く小学生
10度の重音を楽しく弾く小学生
小学生Mクンがレッスンにきました。
この日はお母さまにお写真を撮っていただいたせいかMクン、モチベーションが更に上がったのでしょうか。
講師もモチベーションが上がりましたが笑。
いつものようにカールフレッシュのスケールから入ってしばらくポジション移動の単音を弾いたあと、いつもなら6度、8度、3度と入っていくのですが、今回は6度の次に10度をやってみたら、楽しそうに指を広げて弾いていくMクン。
少しも痛がらないことを見るとずっとお家でこの難しい重音を弾いていたのですね。
もしも、最初に音程が全く取れないという場合であっても毎日、10度を触っているだけで、体全体がしなやかになり、基礎フォームの全てが修正されていくような練習です。
毎日、コツコツとこれを弾いているだけで、苦痛なく、広がるようになり、様々な曲が楽に弾けれるようになると思います。
重音はバイオリン上達において最も効果を上げるための重要な必須科目です。
だからといって一度に何時間も重音を弾くことはやめましょう。
指を傷めてしまいます。
ので毎日、少しずつ弾いていきましょう。
重音練習でビブラートも上達
重音練習は上記にも述べたように基礎フォームを安定させるだけではなく、実はビブラートにも効果があるということがわかってきました。
ビブラートというと「うちの子、まだ曲の中でかかってるところが少ないのよね」とお感じになるお母さまも多いこととお察しいたしますが、実はこれは曲によりますので正しい技術習得の判定にはならないのです。
確かにテンポの速い曲やリズムが細かい箇所はプロでもかけない方がきれいな箇所もあるのです。
そうではなく全体がゆっくりで長い音符の多い箇所はかけやすいでしょうね。
また、かけるときれいな音色になるでしょう。
結局のところ、ビブラート習得の判断基準は以下の通りとなります。
①左指に特別な力が入ることなく大きい粗目のビブラートと小さい細か目のビブラートの両方が使い分けられるか。
②①をやりながら右手のロングトーンボーイング(弓をゆっくり引っ張ること)ができるか。
②は弓のスピードがあるとビブラートがせっかくかけられてもその音が反映するころにはすでに弓先の一番音量が出ないところに突入してしまいますのでここは必須です。
また、このロングトーンボーイング(弓をゆっくり引っ張ること)はビブラートだけではなく、初心者の手首運動にも影響してきますので初心者の方も必須となります。
ではタイトルにも述べましたが、この重音練習を行うとどうしてビブラートの①と②も達成できてしまうのでしょうか。
①と②を達成させる練習方法とは
重音で正しい音程を取れるようにするには指を正しいある一定方向に押さえませんと音程を決めることはできません。
因みに単音ではいろいろな角度で指を押さえたとしても偶然に決められる場合がありますが、重音は正しい形で押さえませんと決められないだけではなくポジション移動もボツボツ切れてしまい滑らかに行けなくなります。
つまり、スケールを弾く際に毎回、単音も重音もどこの音も正しい指の形で押さえていけば(レッスンでやっている方法)音程もポジション移動もビブラートも音色もかなりよくなるということです。
またこのことが速いテンポの曲やアルページヨなどの長い連符の音を速くスラスラと弾けるようになるということにもつながっていきます。
指の型は毎日、しっかりとチェックしながら弾きましょう。
初心者の方は最初から言われる通りの正しい形で押さえるようにしていけば上達が加速することと思います。
ともにがんばりましょう。
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