会社員のレッスンー神奈川県から
レッスンが楽しみで仕方のないyさん
神奈川県のyさんが月1のレッスンにお見えになられました。
バリバリの会社員yさんはバイオリンが実はとってもお好きなようです。
1分でも長くバイオリンを弾いていたい、そんなことを前回、話していたことを覚えています。
音色もお好きなのでしょうか。また、yさんは大変、少ないレッスン回数の中、パガニーニに取り組んでいらっしゃいます。小品であってもヴァイオリンの巨匠、あのパガニーニの作品をやれるということが大変、嬉しいそうです。ごいっしょに頑張りましょう。ということで早速、レッスンへ入りました。
美しい音色への追及
バイオリンの面白さは一言でいうと楽器を出すごとに毎回、音質が微妙に違う点です。まだ、始めたばかりの初心者の方ではなかなか、そのようなことまで気がついていないかも知れません。しかし、10年もやっておられる方等はすぐに気がついてしまうでしょう。その良し悪しはもちろん、奏法に原因があります。
音質が毎回、違うというのは悪い方向へ考えると安定していない、良い方向へ考えるとまだまだ、良くなる。限界ではない。
ということになります。ですので、もっと弾きたい弾きたいとなるわけです。
では美しい音を出せるようになる条件はどのようなものなのでしょう。
どのような奏法をすれば音が良くなるものなのでしょうか。
ごいっしょに見ていきましょう。
ボーイング編
①右手の全脱力 できているようで、完全に抜け切れてないと演奏前か演奏中に手首がへこんでしまいます。
②右小指の形 小指は曲げて竿の上に立てておきます。伸ばしてしまうと必ず力が入ってしまい音に影響を及ぼします。
③適正な手首の量 手首の運動量は少な過ぎても多過ぎても問題が起こってきます。
鏡で弓が真っ直ぐになる程度を見て覚えましょう。
④肘が上がっているか アップ時の肘上げと上げるタイミング、高さは正しいか。
⑤弓を載せる位置 f字孔の上に駒に対して平行に載せているか。
⑥単音と重音の弓圧 単音と重音奏法での弓圧を区別できるか。
上記の点を確認しながら、弾いていくとyさんはだんだん、音が良くなってきました。
どのようなレベルであってもボーイング練習を行うときはロングトーンといって弓のスピードをかなり落とし、ゆっくりゆっくり弾いていく全弓の練習が必要です。
カールフレッシュのスケールでは一定の音程と一定の音色を目指しましょう
みなさん、音階練習の目的はもちろん、音程ですよね。
しかし、その音程が取れるようになるまでに指の正しい押さえ方が定着してくると音程を計画的に決めることができるようになり、また、全ての音色まで美しい音質に安定してくるでしょう。
では指の向きがバラバラでどうしても正しく一定方向に押さえられない人はどこに原因があるのでしょうか。
①楽器の構え方 背中を張り、水平になっているかを確認しましょう。
②左腕の方向 左腕が右側へといっぱいに出されているか。
この2点を必ず実践すると指を一定方向へと正しく押さえることができます。
全てはやはり、楽器の持ち方ということなのですね。
その後、yさんはポジション移動と重音の練習へと進み、曲へ入りました。
妖精の踊り/パガニーニ
頭から始まるテーマの旋律は歯切れよく裏の音符が延びないようにしましょう。
同じリズムの箇所は同じように弾きます。
そこはスタカートがついていますので短めに切るようにしましょう。
3連符だけを拾い、いつもさらい込みましょう。ここは弓の真ん中だけで手首を使って弾きます。レッスンではだんだん弓が長くなっていましたので体で覚えるまで弾きましょう。
meno mossoでは少しだけゆっくりし、1の指のナチュラルと臨時記号のシャープの小節をピックアップし、しっかり叩き込んでおきましょう。
フェルマーター(meno mossoから7小節目)は4拍弾いて少しだけ間をおいて次のテーマへと行きましょう。
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