ヴァイオリン上達に欠かせないいくつかの大切なポイント
2018/09/05
1ロングトーンボーイングからスケールでの重音奏法
ヴァイオリンの初心者から上級者まで、含めてここではどうしたら、何をしたら、上達していけるのかを徹底、分析していきましょう。
誰でも効率の悪い練習は避けたいものです。
そこで、当教室が行っているレッスンも含めて最も効果の高かった項目を記していきます。
まずは初心者から上級者までのどんな方でも一言、重音を弾かない方は上達できません。
なぜならば左手フォームに誤魔化しが利かないからです。
例えば仮に単音で音程を合わせることができたとしてもそれは安定したフォームによるものではなく、偶然なのです。
偶然ということは本番での保証がないということです。
しかし、重音できちんと音程を取れるようにするには安定したフォームをどうしてもマスターしなければなりません。
いきなり、話しが難しくなってしまいましたが。
初心者の場合はわかりやすく言いますと指を押さえない開放弦のボーイング練習の中で重音をゆっくり弾く練習を心がけましょう。
中級者の場合はこの開放弦重音ボーイングと音階練習の6度と8度は必修です。
上級者の課題は重音ボーイングの他に音階練習の3,6,8,10,フィンガリングオクターブ、ハーモニックスを勉強するようにしてください。
2スムーズなポジション移動
最初にみなさんが勉強する第1ポジション。
しかし、これのみでは弾けれる曲がどうしても少なくなってしまうばかりか、同じ弦で演奏することができないことから、どうしても移弦が多くなってしまい、初心者の方にとってはそれはそれで右手が大変なのものです。
ですので、できるだけ早い時期からポジション移動を学ばれることをお勧めいたします。
やり始めた始めのころは親指をどこへ飛ばすのかということで五線の中の音符と楽器の指板を見ることで大半の方は終わってしまいますが、だんだん慣れてきますと左手をどのようなフォームにすれば移動がスムーズなのか、そのためにはどんなことが必要か、また、その時の集中ポイントは・・・と
移動時はどうしてもボツボツ音が切れてしまう。
そんな時何をマスターしていけばよいのか等をお教室では指導しています。
すると、月日が経過するごとに次第に体が楽器に馴染んで、やがては移動も自然にスムーズにできるように必ずなっていきます。
ポジション移動は回数です。考える時間よりも弾く回数を増やしましょう。
時間制限を設けるために決められたテンポの中で必ず移動する習慣をつける、このことはとても大切なことで、基礎練習においても必ずメトロノームを使用してください。
数値のデーターを取り、少しずつ必ず上げていく勉強を積んでください。
すると速い曲も弾けれるようになっていくでしょう。
講師は練習において日毎に2、3メモリずつの単位で仕上げていきます。
3曲によって使い分けられる多彩なビブラート
ヴァイオリンをやっていて誰もが憧れてしまうビブラート。
しかし、こればかりは入門したその日から、学べるというわけではありません。
なぜならばビブラートは特別なことを新たに習得するわけではないのですが、基礎がある程度固められてこないと、安定しないフォームではビブラートに挑んでもなかなか上手くかけることができないものです。
逆に言いますとビブラートに挑戦して、上手くいく場合はフォームが安定してきたということです。
実はこのことは上級者さんにも言えることです。
ヴァイオリンを長年やっているけれど、どこか癖があったり、不自然な持ち方をしている場合は様々な大きさのビブラートがかけられなくなってしまいます。
上級者になるとやはり、ビブラートは曲によってどんなビブラートが良いのか使い分けたいものですよね。
しかし、上級者であってもかけられる箇所が少なかったり、多彩なビブラートがかけられない場合はやはり、ビブラート自体を学ぶことより、基礎フォームの復習が必要となってきます。
一方、中級者でビブラートを学び始めた方の場合はまずは全ての音にかけようとせず、部分的な音からかけていきますが、ここでの注意ポイントはビブラートをかけたことによってテンポが遅くなってしまったりといった音楽が壊されていないかをいつも確認するようにしましょう。
4右手首のテクニック
ヴァイオリン演奏は見てご覧の通り、左手と右手では全く異なることをやっています。
それだけでも難しく感じられる方もおられると思いますが、理屈からすると別であればもしも、右手が上手くない人であっても左手は上手く弾くことができそうですよね。
しかし、現実はそうではないのです。左右別の動き方をしているものであっても、右手が左手のテクニックに及ぼす影響は多大なものがあります。
例をあげますと弓のスピードが速過ぎることが原因で左手をいくら速く回しても追いつかないとか、左の音程がバッチリであっても弓の弾く位置が適所な箇所でないためにそれが伝わらなかったり、移弦に時間を要してしまい、左手のタイミングがズレてしまったり、弓の持ち方により、音をつぶしてしまっている為、音程がハッキリさせられなかったりと様々な影響があります。
これらのことを回避するためには右手首をいつも鍛える必要があります。
方法として①手首全体をいつも脱力しておく。
②演奏中には手首を一音、一音動かす習慣をつける。
動かし方は全て動かすフル回転と微動の両パターンの練習を行いましょう。
5演奏中における顎の集中力
ヴァイオリンを演奏する際に絶対にはずしては弾けなくなってしまう大ポイントといえば顎でしょう。
顎の力が抜け切ってしまいますと、ポジション移動やビブラートが上手くいかなくなるだけではなく、まずは左指自体を広げることができなくなってしまいます。
実際には広げられない方の方が多いです。
なぜなら、この顎に長時間、集中していられないからでしょう。
曲が長くなればなるほど大変ですよね。
ですので、このことを知っていればここはとタイミングを狙って指を広げる箇所で顎に力を入れる集中力が必要です。
同時に左手まで力が入らないようにすることが重要です。
6一定の音色を出し続けられる安定奏法
どうしてアマチュアの方は演奏中に様々な音が出てきて、音色が安定しにくいのかというと一言、奏法が安定していないからです。
上記で記したように弓の持ち方が変化していったり、手首運動が規則的に動いていなかったり等です。
例えばプロであっても同じリズムの箇所でそれぞれ弓の位置を統一せず、バラバラで弾いていたら、同じことになります。
ではどのような練習をすれば比較的、音色が良くなるのかですよね。
結論から申し上げると1番弾きにくい弓の元のみでのスケール練習をいつも繰り返すことです。
このよりハードな場所で練習をすることによって正しいフォームが逆に教えられます。
この練習法は実際に当教室のレッスンではいつも取り入れている内容です。
生徒さんによってはなんでこんな場所で先生は弾かすのだろうと思われていらっしゃる方もおられると思いますが、いずれ、必ずお分かりになると思います。
7読譜力を上げ初見力をつけよう
まず、読譜力を上げるには知っている曲しか、弾かないというのでは全く楽譜を読む力はつきません。
むしろ、全く聴いたことのない知らない曲や練習曲を日毎に何曲か自力で読んでいかない限りはいつまで経っても楽譜が読めるようにはなりません。
人によっては宿題以外にもどんどん先の練習曲を予習してらっしゃる方もおられます。
曲ばかりをやっていて、練習曲やスケールを日頃、避けているようでは読譜がどんどん、遅れてしまいます。
読譜にスケールというのは音やリズムが分かっていたとしてもポジションが判別できないからです。
オーケストラに入っていらっしゃる方が譜読みが速いのは凄い量(ページ)を読んでいるからなのです。
読譜力と基礎力が上がれば弾けれる曲の幅が必ず広がります。
頑張りましょう。
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